2019年度1号「三鷹の輝く人」インタビュー

2019年度1号「三鷹の輝く人」インタビュー

2019年6月1日

三鷹まちづくり通信2019年1号(2019年6月1日発行)

三鷹初のクラフトビールが人と人のつながりを豊かにする

 三鷹の住宅地に、一風変わったカフェがあります。外から覗くと、銀色に輝く大きなタンク。「cafe HOOOOP(カフェ フープ)」はクラフトビールのブルワリー(醸造所)を併設しているのです。三鷹初のクラフトビールを造り、提供する小笠原恵助さんは、「ビールはコミュニケーションツール。ここをコミュニティスペースにしたい」と話します。その想いをうかがいました。

1月にブルワリーがオープン

 小規模のブルワリーで造られるクラフトビールは、個性的な味わい深さが大人気です。このブルワリーは今年1月にオープン。店内で提供されるだけでなく、三鷹市内の飲食店や酒販店のほか、全国に出荷されています。

 カフェの扉を開けると、ふわっと甘い匂いに包まれます。「ビールの製造工程で、麦が糖化するときの匂いなんです」と小笠原さん。駅から離れていますが、店内は居心地がよく、おじいちゃんが孫を連れて飲みに来たり、一度来店した人がほかの人を誘って来たりと、できたてのビールがきっかけとなってコミュニティが広がりつつあります。

クラフトビール

クラフトビールで「“やりたい”を形にする」

 広告代理店を経営する、岩手県久慈市出身の小笠原さん。食品関係や飲食店の仕事経験はなく、三鷹ともつながりがありませんでした。ただ、大の酒好きで、「飲みながら人とつながり、仕事に結びつくことがよくあります」と言います。ひょんなことからクラフトビールの美味しさに目覚める一方、縁があって三鷹駅前でビールバーの経営に着手。他のブルワリーで、オリジナルレシピのクラフトビール造りを始めましたが、自前のブルワリーを持つことを目標に、場所、設備、認可、技術、資金という事業化の5つの条件を一つずつクリアしていきました。

 小笠原さんは、「若い人に、クラフトビール造りを魅力的な仕事として感じてもらいたいんです」と熱弁します。「“やりたい”を形にする」を社訓に、仲間も14人に増えました。

 広告代理店として、PR戦術に長けていることは大きな強みでした。三鷹市に相談し、市広報紙に掲載してもらって中高年層にアピール。若い世代向けにはSNSで発信しています。スタイリッシュな瓶のラベルデザインは、自身で手がけています。

ビールから三鷹の魅力を広める

 麦、ホップ、酵母、水というシンプルな原料から生み出されるビール。配合のバランスを変えるなど、イマジネーションによってさまざまな味になることがクラフトビールの魅力です。初夏に向けて、三鷹産小麦を使ったビールの発売も予定しています。

 「三鷹は価値を理解してくれる人が多く、文化が育ちやすい街」と小笠原さん。三鷹のクラフトビールが、三鷹市民の「いつものビール」になるだけでなく、ビールを目的に三鷹を訪れる人が増え、三鷹のお土産として市外に広まっていくことを願っているそうです。

 取材後に試飲させていただいた3種類のビールは、色も香りも味も余韻もそれぞれ。小笠原さんの解説を聞きながら飲むと、味わいが一層深まりました。ビールが会話を盛り上げ、会話がビールをより美味しくする、そんなひと時を過ごしました。

今日のビール ビアサーバー

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ライター:小田原 澪

三鷹在住のライター 小田原 澪が、三鷹でまちづくりの一翼を担う人にスポットを当て、事業活動を通して紹介します。

ライター:小田原 澪