三鷹光ワークス 製品開発プロジェクト2

詳細:Project2

医療用非侵襲微細血管構造映像化検査システムの開発

(平成16年度地域新生コンソーシアム研究開発事業)

研究開発期間

平成16年8月~平成17年3月

研究開発費用

93,199千円

参加機関

東京農工大学、帝京大学

アロカ株式会社、三鷹光器株式会社、マイクロデザイン株式会社

株式会社まちづくり三鷹

プロジェクトリーダー

東京農工大学 名誉教授 伊東正安

研究開発のねらい

脳外科や整形外科をはじめとする外科医療分野では、高度な微細手術が展開している。

これに応えるため、医療用高解像度立体視顕微鏡の研究開発が行われ、最高倍率が50倍、ワーキングディスタンスが250mmを有する顕微鏡を世界で初めて完成した。

これにより0.5mm~50μmの微細生体組織の操作が可能となり、直径100μmの微細血管の縫合が現実的となっている。

微細血管・再建外科手術においては、手術前計画の正確さと緻密さが手術の成否を決定する。

すなわち、微細血管の位置、大きさ、形状を的確に観察し特定することが必要不可欠であり、対象血管の正確な診断情報は、微細手術の確度を上げる有効な手段となる。

本研究は、皮膚下近傍の微細血管構造を非侵襲で検査するため、マルチスキャンが可能な高分解能超音波探触子によって得られる微細血管の多断面断層像から、血管走行および損傷部位などの診断情報を三次元表示する映像システムを開発する。

超音波探触子、探触子万能保持装置および信号処理・映像化装置を一体化した検査システムの構築と、省エネルギー対応超音波診断装置の研究開発を行い、微細血管手術への臨床応用を図ることを目的とする。

研究開発の成果

本研究開発によって、次の成果が期待できる。

  1. 微細血管の映像化が可能な高分解能マルチスライス超音波探触子の開発により、皮膚直下深度3mm程度までに存在する微細血管の検出が可能となる。
  2. 超音波探触子を微小な力で自在に移動し、正確なポジショニングができる万能自在多関節保持装置を開発し、本装置に自動走査機構部を付加して血管の三次元データを取得できる装置が完成する。
  3. 高分解能マルチスライス超音波探触子の操作によって診断情報を画像表示できる、小型・省エネルギー対応の高性能信号処理ユニットが実現する。
  4. 三次元適応モルフォロジー演算および血管三次元表示システムのパラメータを、スキャナに連動しながら画像に適応するよう自動的に最適化するアルゴリズムを開発し、走査断面の位置情報と取得したデータから血管の三次元表示を行うとともに、任意断面画像の再構成を行い、血管走行を容易に観察できるシステムが構築される。
  5. 皮膚直下にある微細血管の解剖学的検索、検証用実験モデルの作成、従来型血管映像システムによる微細血管の追求可能深度や確度の検証に加え、試作開発した新型探触子および映像化システムの性能が検証され、微細血管構造映像化検査システムの微細血管手術への実用化が図られる。

事業化に向けた取組み

本研究開発は2年計画で実施する予定である。

17年度末に試作開発を終了した後、整形外科分野における臨床試用を重ねるとともに、医学会での発表や医療機器展示会への出展等により、多方面の外科専門医の意見を聴取し、その評価を開発製品へ反映させて新たに本検査システムのコンセプトを検討し商品化を行う。

製品化に当たっては、各再委託先の得意技術を活かし、夫々が実施した試作開発内容を継続して担い、生産体制を整備して製造を行っていく。

市場化に際しては、医療機器の専門メーカーとして既に確立しているアロカ14および三鷹光器14の流通ルートを活用し、販路開拓と販売促進を図り、研究開発終了の1、2年後には販売実績を確保するよう取り組んで行く。